葵が喜怒哀楽でその日おこったことをつづる日記のページです。
喜の日 怒の日 哀の日 楽の日
2004年8月25日(水)

「佐渡＆金沢」帰りが夜中になってしまった。
今日は、会社を休むことにした。

昼下がりに「かおりん」（※前々社の同僚）
と待ち合わせして横浜美術館へ。

彼女との出会いは、最初に私が就職した宝石会社で知り合った。
彼女は営業の立場で頑張っていた。
私は管理側にいていつも彼女の姿をみていた。
ある日、彼女はトイレで泣いていた。
とても心配になって、思わず話し掛けてしまった。
それが、仲良くなったきっかけでもある。

少しでも元気を与えられたようだった。
お互い、そのあと体調が良くなくなって逢えなくなったが、
ときどき、メールや電話や手紙でやりとりしていた仲だった。

そんなに話したこともないのに、
何だか私たちは似ているところがあるみたい。
共通する部分があって、一緒に居ると安らげる。
そんな彼女と仲良くできるのは本当に嬉しかった。

本当に三年振りに彼女と再会したのは嬉しかった。
彼女も心待ちにしていてくれていて、なお嬉しかった。

ノンセクト・ラディカル「現代の写真�掘�

個性的な作品が並ぶ展示がされていた。
私たちは、そんな世界の展示を観るのが初めてで
入り込めていない私たちがいて笑いが出てきた。

すでにあり得ないメディアであること。
諦めにもにたシニシズム（冷笑主義）が広がる現代。
社会性・政治性を持つ作品。
ラディカルな制作態度。

その中で、良く目にしていたが気が付かなかった作家がいた。
「奈良美智」この作家は昔から目にしていた。
何気なく見ていたイラスト。写真。

「ＦＯＬＬ「no war」VOL.1」川内倫子さんが撮影した。白い犬。
目がブルーになっている写真が印象的な表紙。
これを観てなんとなく、思い出して来た。

戦争反対のためアフガニスタンの場所へ行った。
少女の可愛らしい表情。この笑顔を観ると、
戦争なんてして欲しくないって強く感じた葵であった。
この笑顔が。。。戦争によって失われるなんて。。。
考えているだけで涙が出てくる。

「遠い国で安全な場所にいながら、
戦争反対って言っても説得力ないよね
　何にもできないかもしれないけど、行こう！」
でもその気持ちってとても大切なんじゃないかなぁと感じた。
写真を通して、何かを感じる私たち。
まず最初はそこからでいいのではないでしょうか。

奈良さんの作品は、とても前向きで繊細な写真が沢山あった。
こんな作品を見ていると、
戦争なんて本当にしてはいけないものと
感じずにはいられなくなる。。
そんな思いでいっぱいになった。

奈良さんという存在を知って、
世界観を感じたそんな日になった。
こんな作品を沢山の人たちに
観てもらいたいって強く願う私であった。

彼女とは、来月も逢えるので嬉しい。
もっと色々なお話がしたいって思った。
004年8月14日(土)

この日は、お盆休みだけ行楽客が多くいたように思う。
半年振りに短大の友人に逢った。

お食事の前に「東京都現代美術館」へ足を運んだ。
東京駅からバスで約20分くらいで着く。

近代フランス絵画　−印象派を中心として
「花と緑の物語展」

文字通り「花」と「緑」をキーワードに
モネやルノワールなど約70点の名品が並ぶ。

素敵な絵に魅了される、
風景画が好きな私にとってこの企画展は価値がある。

*アルフレッド・デ・クネイフ(1819ﾌﾞﾘｭｯｾﾙ-1885ﾊﾟﾘ)*
の作品に目が奪われた。
「画家アルフレッド・ステヴァンスの庭」
1880年頃の作品でトゥルネ−美術館に所蔵されている。

「花壇には色とりどりの花が咲き乱れ、
池には小鳥が遊んでいる。
芝生の上にはつい先程まで誰かが庭の手入れを
していたのだろう、
じょうろとレーキが無造作に放置されている。
池の手前には、スタンドに乗せられた
「ブール・デ・ベール(庭園装飾用ガラス玉)」が見える。
ステヴァンスの作品には、
実際にこのガラス玉を覗き込む情勢を書いたものがある。
ブール・デ・ベールはその磨き込まれた表面を通して、
陽の光をますます明るく、花をいっそう美しく見せ、
庭を楽しむ喜びを象徴している。」

花の絵で特に印象的だった作品は
*ジャン＝エティエンヌ・メジア(1824-1910ﾘﾖﾝ)*
明るい色彩と軽やかな筆遣いを駆使した華やかな手法で
高い人気を誇っていた画家。

「薔薇」
山寺後藤美術館に所蔵されている。

「静かな森の中、籠いっぱいのオールド・ローズが
ひときわ鮮やかな光彩を放っている。
奥にみえる城館とおぼしき建物とあいまって、
画面全体にロココの名残をとどめている。
19世紀半ば以降、フランスでは都市部の富俗層を中心に、
このような美しい静物画を
部屋に飾ることが流行した。
本作品はまさに彼らの嗜好を反映した作風である。」

*クロード・モネ(1840ﾊﾟﾘ-1926ｼﾞｳﾞｪﾙﾆｰ)*の
作品で一番心を打たれたのは

「ジヴェルニー付近の小川と水車小屋」
1885年の作品で個人蔵である。

やはりこの頃から、モネの視線は水面に近づいている。

*アルフレド・シスレー(1839-1899ﾊﾟﾘ)*

「セーヴェル磁器工場」
1879年の作品でマスプロ美術館に所蔵されている。

秋の朝であろうとまばらになった木々の葉が朝陽に
黄色く輝いている。
青い空の雲や小春日和のような柔らかな光と色彩、
斜めに線を引いた構図。

「ゼーヴル磁器工場はﾊﾟﾘから5kmほど南西に位置する官立
(現国立)の製作所で、もともとﾊﾟﾘ東のｳﾞｧﾝｾｰﾇにあった
王立磁器工場が移転し、18世紀半ばに設立された。
この作品に描かれている作品は、
1876年に新しく建て替えられたもので、
現在もその姿を残している。
鉄道や鉄橋などの当時の新しい題材をいち早く絵画に
取り入れた、印象派のシスレーらしい題材といえる。」

*モーリス・ユトリロ(1883-1955ﾊﾟﾘ)*

最近、私はユトリロの作品に目を奪われるようになる。
絵画展があったらぜひ一度は見てみたい画家だ。

ルノワール、モネ、ドガ、ロートレックらに師事に
同時にモデルもつとめた
女流画家シュザンヌ・ヴァラドンの私生児で、
父親がわからないことから
「モルマントンの息子」と呼ばれる。
複雑な人間関係から孤独で不幸な
幼年時代を過ごしたと言われる。

早い時期から、酒と薬物の中毒となり
療養所で長い時間を過ごし、
そのリハビリの一環としてほとんど独学で
絵を描き始めた。重厚な質感と色彩で、
ﾊﾟﾘの街角の風景を主に描いた。

作品には、哀愁のこもった独特の情緒が漂う。

やはり最後にシャガールの絵があったのが嬉しかった。
これも有名な作品で「婚約者たち」
やはり、大きな黒い目を持つ妻ベラの影響は大きい。
ベラが居たときは、本当に幸せそうなシャガールが想像できる。

バスで東京まで戻り、銀座まで歩いていった。
久し振りに銀ブラを楽しんでいた私たち。

有名なチョコレート屋さんでジェラートを食べた。
「Pierre Marcolini　ピエールマルコリーニ銀座」
いつも通るたびに、
人が並んでいるところだなぁ〜と思っていた。
しかし、実際に並んで食べる価値があるところだった。
ベルギーチョコレートでゴディバより古い歴史がある。

そのあと、お気に入りの「ロイスカフェ」で
久々の再会に乾杯した。
やはり、彼女は頭のいい女性だ。
また、逢おう計画をして別れる。

とても、ゆったりとした時間を過ごすことができた。